祭のマナーと作法 初詣

初詣

松の内に参拝するのがしきたり

初詣というと、大晦日の夜から有名な神社や寺院に出向き、除夜の鐘を聞きながら参拝するのが普通になってきていますが、本来は、元旦の朝汲んだ若水で身を清めてから、三が日のうちに、歳徳神がやってくる方角の恵方にあたる社寺に参詣しました。初詣のことを「恵方参り」ともいいます。恵方は毎年、干支の組み合わせによって決められますので、暦を調べればわかります。
現在では、松の内(七日まで)に、氏神あるいは家を守ってくれる近くの社寺に参るのがしきたりになっています。
大晦日の夜から元旦にかけては混雑しますので、簡単は静かに家で過ごし、混雑を避けて松の内の都合のよい日に初詣をするのが賢明でしょう。
初詣では、新しい年の家内安全、商売繁盛、受験生は合格を祈願して破魔矢など縁起物を買うのが風物詩となっています。

二礼二拍一礼が参拝の作法

初詣そのものが新しい年を迎えるけじめですので、参拝の作法もきちんとしましょう。
まず御手洗(みたらし)<手水舎>の手水で身を浄めます。

それから賽銭(さいせん)を納めて右手で鈴を鳴らします。

まず、二度礼をしてから拍手を二度鳴らし、さらに深く一礼をする。なお、拍手を「柏手」と書くのは「拍」を「柏」と誤用したためという説が有力です。

年始回り

元旦は避けて午後明るいうちに

年始回りは、実家、本家、親類、仲人、日頃世話になっている人のはか、会社の上司、恩師、先輩などの自宅を直接訪問するわけですが、暮れのうちに先方の都合を聞いておきます。
近頃では正月を利用して旅行をする家庭も増えているので、快い返事がなければ遠慮するようにします。
昔は、年始回りは元旦に行いましたが、現在では元旦は遠慮するのが常識です。また、正月の午前中くらいゆっくりしたいのが人情ですので、二日以降の午後、昼食を外して、明るいうちに訪れるのがエチケットです。松の内(七日まで)にすませることです。
訪ねましたら玄関先で年始の挨拶をして、そのまま帰る。玄関先で引き上げても失礼にはなりません。本来は、ご主人を玄関先に呼び出すのは失礼とされていましたが、今ではごく普通になってきています。強く上がるようにすすめられましたら、早めに切り上げるようにします。
暮れに喪中の挨拶がありましたら、年始回りは遠慮します。

服式装は略礼装で

新しい年のけじめの挨拶ですので、ある程度改まった服装にするのがエチケットで、略式礼装にします。
男性は、ブラックスーツかダークスーツで、和服なら紋付の羽織、袴にします。一つ紋か三つ紋です。
女性は、洋装なら、フォーマルなスーツか、ドレッシーなワンピース、和服なら訪問着、付下げです。

年賀の品は手拭い、石鹸など

年始回りには年賀の品を持参します。歳暮れに贈った人には年賀はいらないことになっていますが、手ぶらで訪れるのも気がひけるし、年の始めの縁起物として年賀を持参したほうが無難かもしれません。年賀の品は、手拭い、石鹸、のり、果物、菓子折、葉書、酒類など、手軽なもので、のし紙に包んで「年賀」と表書きをします。

年始客を迎える準備

家によっては、多数の年始客が訪れる場合があります。そんなとき、玄関先の内か外に、訪問客が手荷物を置ける台を設けて、訪問客の名刺を受ける小盆をのせた式台を用意します。
主人側は略式礼装で玄関先で挨拶を受け、祝い酒をふるまいます。

お年玉は中学生まで

お年玉は子どもが対象になります。十四〜十五歳の中学生までを対象に考えればいいでしょう。自分の子どもをはじめ親類の子ども、日頃から親しい間柄の家庭の子どもなどで、最近は、年始回りの家や先輩の子どもなどにも贈るようになっていますが、本来、お年玉は目上の人が目下の者に渡すもので、相手の家庭の考え方次第では失礼になるかもしれません。
金額は最近、万単位の高額を贈るケースも少なくありません。子どもの一ヶ月の小遣いが目安ですので、親類同士なら額を決めておくのもいいでしょう。お金ではなく、幼児には絵本、小学生ならば図書券もいいでしょう。
お年玉は、ぽち袋(お年玉と書かれた専用の袋)か、小さめののし袋に入れて、あらかじめ用意しておきます。その場であわて

「おめでとう」は十五日まで

松の内に知人に会いましたら、新年の挨拶を交わしますが、それも一月十五日を一応の目安にします。いつまでも「おめでとう」では場違いです。十五日以後、一月いっぱいは、「本年もよろしく」程度の挨拶にします。

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