祭のマナーと作法 歳暮

歳暮

中元を基準に贈る範囲

歳暮は七月の中元と同じ意味合いを持っています。
江戸時代の商人が、盆と暮の決算期がすんで、得意先にお礼の意味をこめて贈答品を贈ったのが起源で、それが一般庶民の間にまで拡がり、年の暮の恒例の行事となっています。
日頃お世話になっているという感謝をこめて贈るのが歳暮の原点ですが、近年では、虚礼廃止という空気が生まれていることも事実です。
贈る相手は、中元を贈った相手を基準にすればいいでしょう。
一年の締めくくりですから、中元よりも少し範囲を広げても良いでしょう。
親戚、仲人、恩師、主治医、義理のある人、日頃世話になっている人、取引先、習い事の先生、職場の上司、それに夫婦それぞれの実家、兄弟姉妹などお付き合いの度合によって歳暮を贈ります。
夫の上司の場合、職場の慣習、上司の性格などを、夫とよく相談して決めたほうがいいでしょう。最近は、会社ぐるみで虚礼廃止を取り決めているところが増えています。

十二月十三日がベスト

贈る時期は、本来「事始めの日」の十二月十三日(十二日の地方もある)から二十日までの間でした。「事始めの日」とは、正月の祝い事の準備を始める日という意味で、すす払いもこの日にしたものです。
十二月十三日に贈るのが、しきたりにもかなうのでベストですが、最近はデパートやスーパーから直送するのが一般化して、非常に混み合うになりました。そのため、早めに手配する必要が生じています。
現実的には、十二月に入ってからすぐから、二十日までに贈るようにします。二十日を過ぎると年内に届かない恐れがあります。相手に対して失礼です。いっそのこと「年賀」に切り換えてほうがいいでしょう。

送り状を出す気配りを

贈る品物は相手に負担になるような高価なものは避けるのは中元と同じです。
品物の種類も中元に準じて、本来は米、餅、魚を贈ったのがしきたりですので、食料品が中心になります。調味料、食用品、海苔、コーヒー、酒類、産地直送品のほかに、かつお節、かずのこ、干し椎茸、昆布、えびなどのお節料理の食品、新巻さけなどが一般的です。
なお、正月用の生鮮食品なら二十五日を過ぎても失礼にはなりません。
毎年、同じ品物を贈るのも、「あの人からは必ず○○が届く」と相手に憶えられ、あてにされることもありますので、効果的かもしれません。
歳暮は中元同様様、相手方に感謝の挨拶かたがた持参するのがしきたりですが、今ではデパートやスーパー、特定店から直送することが多くなったので、送りっぱなしも普通になってしみました。自筆の挨拶カードを同封したり、別便で感謝を伝える送り状を出せば、相手に誠意が伝わります。

肉筆の礼状を忘れずに

歳暮のお返しはいりません。お返しを贈らないことが、ありがたく受け取ったという意味になります。その代わり、必ず礼状を出します。
その場合、印刷やパソコンでは、かえって受け取った側が白けかねませんので、肉筆にしましょう。妻が本人名で書いて、名前の左下に「内」として記してもかまいません。謙虚で心の優しさが相手に伝わります。いずれにしても、もらいぱなしは感心しません。

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