葬のマナーと作法 多様化する現代葬儀

多様化する現代葬儀

葬儀は時代によって変化しながら、さまざまなスタイルで営まれています。地域で営まれていた葬儀は次第に姿を消し、葬儀社主導に代わっていきました。
最近おこなわれる葬儀は、大きくふたつに分類できそうです。ひとつは、これまでどおり葬儀のご案内をして、大勢の会葬者に来ていただくもの。もうひとつは、いわゆる「家族葬」です。
家族葬といっても、ほんとうに家族近親者だけで行うものから、親戚には来ていただくもの、親しい友人には来ていただくもの等さまざまで、会葬者も4〜5人から40〜50人、70〜80人と人数に幅がありますが、「義理の会葬を辞退したい」ことが原則であるようです。

最近の葬儀の傾向として、次のような点が挙げられます。
参列者の数が減り、こぢんまりとした葬儀を希望する人が増えた。
自宅で行う葬儀が減って、斎場を利用する人が多くなった。
自分らしい葬儀を希望する人が増えた。

事前に葬儀社を比較検討する人が増えた
中でも最近のお葬式のポイントとなるのが「低価格化」「シンプル化」。できるだけ無駄を省き、華美な装飾を避け、価格は事前に比較検討してできるだけ安くする、という人が増えています。
また、火葬だけをする「直葬」も増えていて、一説では、20%近くの人が全く葬儀を行わず、火葬のみ行っていると言われています。この世相をみるとき、もちろん大げさな葬儀が必要だとは思いませんが、「死者の命がかけがえのないものであったという認識」、「かけがえのない人を失ってしまったという悼み」が伴わない結果ではないでしょうか。
近年、宗教儀礼を伴わない、「無宗教葬」「自由葬」と呼ばれる告別の会も増えてきています。「ふだん信仰とは無縁で生きてきたのだから、宗教儀式はなし。」というのも、ひとつの選択です。
昔は、地域共同体の中で、どんなに仲が悪い間柄であっても、火事と葬儀だけは無条件で協力をしたといいます。地域共同体が形を為さなくなり、また緊密な近隣関係を厭う人が多くなった現在、それに代わって、葬儀業者が葬儀の全てを請け負う形になりました。
地域の人たちの「葬儀」に関する知恵や経験を得る隙もなく、葬儀業者に全てを委ねることになりますが、葬儀業者は、故人のこれまでの人生や価値観について何も知りません。葬儀業者としては一定の形式を用いなければ、短期間で無事に進捗をはかることはできませんから、「みなさん、こうなさいます」「これが習慣ですから」「これは決まりごとですから」と誘導することも起こってきます。
理解も納得も充分とはいえない状態のまま、「それが習慣ならば」、「決まりごとならば仕方ない」と、言われるままに葬儀が施行されることになります。葬儀も終わり、どうやら落ち着きを取り戻した頃、「こんなに費用が掛かるとは思わなかった」とか、「あれで、ほんとうに良かったのだろうか」という疑問が沸いてきます。

葬儀業者の種類

葬儀の際に、遺族と共に式を執り行ってくれるのが葬儀会社です。

葬祭を行う業者は大きく分けて三種類があります。

一.葬儀専門業者 葬儀社・葬儀屋・造花店
一.冠婚葬祭互助会 積立金を基に葬儀を行う
一.共済 組合員を対象としたJA(農業協同組合)・生協

葬祭業には許認可が必要ありませんので、新規参入のしやすい業界でもあります。
一部の自治体やホテルなど葬儀を行っているところがあります。
仏壇店、墓石店、寺院、生花店、ギフト、ブライダル業などから参入している業者もあります。

一般葬儀社

葬儀業者の仕事というのは、葬儀という儀式を施行していくことになりますが、葬儀を行うことだけが葬儀業者の仕事ではありません。
葬儀業者というのは、生花、籠盛、仕出し、ギフト、写真、バス、霊柩車を扱っている様々な業種の会社と協力して行うことにより初めて葬儀を行うことが出来るのです。そうした複数の会社をまとめてうまくプロデュースしていくというのが葬儀業者の役目です
この場合の複数の会社への支払いというのは葬儀業者が立て替えて支払いをして、その後に喪家にまとめて請求するという形になります。
葬儀業者の規模としては、家族経営の小さいところから葬儀業者によっては自分たちで葬儀会館を所持しているところもあります。
1店舗のみで経営している葬儀業者もあれば、複数県に葬儀会館を置いている葬儀業者もあります。
葬儀会館を持っている葬儀業者と、持っていない葬儀社もあります。公営の斎場や指定葬儀会館を借りて葬儀を行うことがあります。

所属団体:全日本葬祭協同組合連合会

冠婚葬祭互助会

互助会というのは、互助会に入っている会員が毎月掛け金を積み立てて生前予約する葬祭業者となっています。互助会といってもあくまでも民間の営利団体です。
互助会は、「割賦販売法」という適応を受けるので、経済産業大臣の指導と管理のもと営業を行うため、加入者から預かった積立金の2分の1は安全に保全されます。
積立金と言ってもこれで全ての葬儀費用を賄えるはずがありません。
会社によっては、それぞれの違いはありますが、契約内容互助会に事前に積立金で何処まで葬儀を行ってくれるのかという確認が必要です。

積立金で葬儀のすべての費用がまかなえるのではないので、積立金でどこまでできるのかの確認が必要です。解約もできますが、手数料が必要になります。

社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 全日本冠婚葬祭互助協同組合 平安閣グループ

JA(農業共同組合)・COOP(日本生活協同組合連合会)

JA(農業共同組合)は、歴史的には新しい葬祭業者ですが、地域密着型の情報網を持っているため営業経費が抑えられ、各種事業を総合的に行う事で人件費や施設や車両等の物件費が分散できるので、民間の専門業者と比較して価格設定で有利になっております。今後はより一層のサービス展開を図るため、施行担当者の資質向上をはじめとし、組織的、体系的な取り組み強化を進め、JAでなければできない独自のアピールポイントを提供してまいります。
JAには専門の葬儀社と提携しているところもありますし、逆に独立して株式会社化しているところもあります。多くのJAは組合員以外の葬儀も手掛けています。

生協は、料金設定や見積りが明瞭で、わかりやすいことです。また、一般的な葬儀とのいちばんの違いは、利益目的ではないことです。
生協も多くは専門の葬儀社と提携しています。一般に生協の特徴は価格が明朗な点です。

共済

一般に、入会金を支払って会員になると、葬儀費用が割引かれるという会員システムが共済です。
複数の葬儀社や互助会がネットワークして運営されています。地域の葬儀社がネットワークしている場合もありますし、全国的なネットワークの場合もあります。
また、他業種と提携して特典をつけたり、企業や団体の厚生制度と提携したり、保険会社と提携している場合もあります。
ただ、共済という名前が付いていても、ほとんどの共済は法的な根拠のないものです。共済によってシステムは様々ですが、互助会と同様、入会する場合には規約をよく読んで理解する必要があります。
大手の共済には、if共済、ベル共済、セレモネット、儀式共済、日本FAN倶楽部、Beユー共済などがあります。
入会金の1万円をお支払いになれば、あなたはif共済会の生涯会員として登録されます。
年会費や月会費も一切なし。生涯、たったの1万円で、if共済会の特典がいつでも受けられます。
全国をネットするif共済会なら、お引越しの際も移転先の最寄の加盟店で引き続き会員登録することが可能。全国どこでも、同一の高品位なサービスがうけられます。

葬儀社を決める

葬儀の良し悪しは葬儀社で決まると言っても過言ではありません。いい葬儀を行うためには、規模が大きい小さいにかかわらず、いい葬儀社を選ぶことが大切です。葬儀社によって提案が違ってきます。祭壇のデザイン、料理、進行方法も違います
多様化する数多い葬儀社の中から、短時間で依頼する葬儀社を選ぶことはなかなか難しいものです。事前に葬儀社の形態や特徴を調べて、担当者と相談しておくことが重要となります。
今は個人情報を明かさなくても、メールで見積書を送ってもらえる時代になりましたから、事前に情報収集しやすくなりました。
葬儀社を選ぶときには費用だけで決めないこと。費用よりも内容やサービスの質に着目し、地元の慣習に精通しているかどうか、そして何より信頼できる担当者であるかどうかを見極めることが大切です。

葬のマナーと作法

[ 死亡の確認 ]死亡の確認葬儀社の選び方[ 葬儀社の選び方 ]