葬のマナーと作法 火葬(仏式の場合)

火葬(仏式の場合)

用意すべきもの

絶対に忘れてはならないものは、火葬許可証です。火葬場に提出して、火葬の日時を記入し返却してもらいますと、それが埋葬許可証になり、遺骨を墓地に埋葬するのに必要になります。
霊柩車、タクシー、マイクロバス等の運転手、火葬場の係員、接待係に心づけを渡す慣習があります。
また、火葬には四十分から一時間かかります。係員から連絡があるまで、控室で故人を偲んで待つことになります。そのため、茶菓子や酒をあらかじめ用意しておきます。昼時にかかるなら弁当も用意しておきます。火葬場に喫茶店や売店、お茶の用意があるところもありますが、確かめておいたほうがいいでしょう。
これらの用意は、葬儀社の人、世話役がやってくれるのが普通ですが確認だけしておきます。

納めの儀式

火葬場に着いたら、釜戸の前にしつらえられた祭壇にひとまず柩を安置し、位牌、花など供え、喪主から順に最後の焼香をします。僧侶に経をあげてもらうのが原則ですが、最近は省略されることも多いようです。最後に全員で合掌して故人の冥福を祈ります。これが「納めの儀式」で「斂の式」ともいいます。斂(れん)とは、「収める」「納める」という意味があります。「納めの儀式」のあと、釜戸に入れて荼毘に付します。

骨上げの儀式

火葬終了後の知らせがありましたら骨上げ台の前に行きまして、骨上げの儀式を行います。
骨上げは二人一組になって、木と竹とを組み合わせ箸、または竹の箸で、一つの骨を二人で拾って骨壷に入れるのがしきたりです。食事で、いわゆる「渡し箸」が忌み嫌われるのはこのためです。
骨は、足、腕、腰、背、肋骨、歯、頭骨の順に、下の方から順に拾って、骨壷に入れます。黒くなった骨は拾いません。最後に咽喉(のどぼとけ)を故人と最もゆかりの深い人が拾います。
あとは係員が骨壺を白木の箱に入れて白い布に包んでくれます。分骨する場合はあらかじめ火葬場か葬儀社に依頼しておけば、別の壺に納めてくれます。

遺骨迎え

後飾りの準備

火葬場に同行しなかった世話役、お手伝いの人、葬儀社の人が、手分けして葬儀の後片付けをして、自宅の内外を清掃します。路上の花輪、テント、受付、祭壇など片付け、室内を掃き清めて整頓し、新たに「後飾り」をしつらえます。小机に白い布をかけて、遺影、生花、供物、蜀台、香炉等を並べ、遺骨の帰りを待ちます。

遺体の安置(後飾り)

遺体の安置(後飾り)

身の清め

遺骨とともに帰宅した遺族は、玄関先で「清め水」と「清めの塩」で身を清めます。留守番の人に柄杓で手に水をかけてもらい、タオルでてを拭いたあと、塩を胸や背にひとふり振りかけてもらいます。死のけがれの清めです。全員、清めたあと、戸外に向かって塩をひとまきします。
門口や玄関口に前もってバケツに水と柄杓とタオル、小皿に塩を用意しておき、自宅に入る前に自分を清めます。
浄土真宗では、「自分の肉親は穢れなのか?」「穢れだと思うから清めるんだ」「汚いと思うのは迷信です」「仏教とは関係のない風習です」といってお寺さんから清め塩を抜いてくださいといわれて入れないことがあります。

遺骨の安置

遺骨を後飾りの祭壇に安置して、生花、供物を供え、灯明をあげ、僧侶にしめくくりの遺骨勤行の経をあげてもらいます。これで葬儀はすべて終了したことになります。
最近では、当日初七日法要を兼ねることも多くなりました。
後飾りは、四十九日の忌明けまで飾るのが正式で、朝夕、線香をあげて故人の冥福を祈ります。この間、仏壇の扉は閉じておくのが一般的です。

葬のマナーと作法

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