葬のマナーと作法 精進落とし(仏式の場合)

精進落とし(仏式の場合)

感謝と慰労の宴

昔は死後一週間、ときには忌明けまでの四十九日間、遺族は精進料理で身を慎んでいました。精進落としは、初めて通常の食事に戻して魚や肉を食べるわけで、文字どおりの意味でしたが、昨今は、葬儀当日に精進落としの宴席を設けて、関係者、会葬者への感謝と慰労という意味が強くなりました。
僧侶、世話役代表、各世話役、友人、知人、裏方、主な会葬者を、喪家側が接待します。僧侶を招かない場合もありますが、その場合は「御膳料」を包み、僧侶を招いた場合には必ず「御車代」は包むことになります。
場所は自宅でも料亭などに席を設けることも多いようです。
料理は、仕出し料理や寿司などで、酒、ビールも用意します。
簡略化して一席を設けず、仕出しの折詰にビン詰の清酒を、お礼として持って帰ってもらうこともあります。まったく省略して、金品で代えることもあります。
いずれにせよ、今後の付き合いを考慮して、土地の慣習に従うようにするのが一番いい方法です。

喪主が下座

精進落としは、遺族側の接待なので、僧侶、世話役代表が上座で、遺族は下座になります。喪主は、入口近くの最下座に座ります。葬儀を通じて、常に最上座だった喪主が、初めて下座に回るわけです。細かい席次は、一応、年齢や地位によって判断しますが、関係者同士が譲り合うのが普通で、それに任せればいいでしょう。

精進落としの席次

精進落としの席次

宴の進行と喪主挨拶

全員が着席しましたら、まず喪主か遺族代表が挨拶をします。

挨拶の内容は、

1.葬儀終了の報告

2.関係者へのお礼

3.心ばかりのもてなしのすすめ

4.初七日の案内

挨拶のあと、ひとりひとりに酒の酌をして回るなど、客の接待に心くばりをします。
遺族側はもちろん、世話役、関係者も疲れていますので、お互いに長くならないように配慮して、一時間か一時間半ぐらいで切り上げます。時期を見計らって世話役代表に相談する形で、きっかけをつかみます。
お開きに関しては、喪主か遺族代表が、「あまり長くお引きとめするのもご迷惑でしょうから、この辺でお開きにさせていただきます」などと簡単な挨拶をします。
残った料理は折り詰めにするように配慮します。

事務の引継ぎ

精進落としの前後に、事務の引継ぎをします。遅くても、精進落としの酒が入る前にします。
各世話役の担当者から、会葬者名簿、弔問客の名刺、香典、供物の記帳簿、弔辞、弔電、会計簿、請求書、領収書など、喪主側がしっかりと受け取ります。
もし、金銭的な貸し借りがあれば、細かい点まで清算します。

野辺の送り(土葬)

現代は、土葬は原則として禁じられおり、ほとんど火葬されるようになりましたが、地方によっては、野辺の送りが行なわれることがあります。
自宅より出棺されてから、「先ぶれ」の僧侶に続いて柩、そのあとに、位牌を持った喪主、枕飯、花水桶、香炉などを持った遺族、親族、そして友人、知人、一般参列者が、葬列を組んで墓地に向かいます。
墓地に着くと、小さな卓に祭具が並べられ、僧侶の読経、焼香のあと、柩が土中に入れられます。喪主、遺族、親族など、ひとにぎりづつ土をかけて、ひと通り終わりますと、埋葬役が土をかけて柩を埋めます。

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