葬のマナーと作法 キリスト教式(プロテスタント)

キリスト教式(プロテスタント)

プロテスタントの場合は、葬儀は比較的に簡単で、儀式に対する考え方も自由で弾力的ですが、何しろ五百以上の教派がありますので、手順、形式にも若干の違いがあります。次に一般的なケースを紹介しますが、故人が通っていた教会に相談して、その教会のやり方に従います。

臨終の作法

聖餐式

危篤になりましたら牧師に連絡して来てもらいます。もし洗礼を受けていたら、まだ意識があるうちに聖餐式を行なうのがしきたりです。洗礼を受けていなかったら、臨終の祈祷をしてもらいます。
聖餐式は、パンとワインを唇につけ、死者の霊魂が神に召されて、永遠の安息を得られるようにと祈る儀式です。パンとワインは、最後の晩餐のとき、イエスがパンをわが体、ワインをわが皿と言って十二人の弟子に与えたことに基づきます。(マルコ伝第14章17節以下、ほか)。
臨終後には、仏式と同様に、死水、遺体清め、死化粧など行われることが多くなりました。そして故人愛用の服に着せ替えて遺体を安置します。
方位は関係ありません。

枕飾り

枕飾りも特に決まりはありませんが、一般的には、小机に白または黒の布地をかけ、その上に、遺影、磯や淡い色の花、燭台、それに聖書、讃美歌の譜面などが供えられことがあります。
供物類は供えません。

プロテスタントの枕飾り

プロテスタントの枕飾り

納棺式

死亡当日に納棺されるのが普通ですが、前夜祭が延びる場合のいは、その前日もしくは、その日の午前中に行なわれることもあります。牧師を招いて行います。

式次第

1.一同入室、着席
(牧師は棺の横に、遺族、親族、関係者は棺の前面に座る)

2.開式の辞
(牧師による)

3.一同讃美歌合唱

4.牧師の聖書朗読、祈祷

5.納棺
(遺族、親族たちが遺体を納める。遺体を白い花で埋め、白いガウンをかけて蓋をします。釘打ちをしません。そして黒布で覆って祭壇に安置し、柩の上に白い花で作った十字架を飾ります。)

6.一同讃美歌合唱
(故人が生前愛唱した讃美歌を歌います。)

7.牧師の納棺の辞
(故人の信仰生活について語り、主の恵みに感謝する内容)

8.一同讃美歌合唱、祈祷

9.閉式の辞

前夜祭

仏式や神式の通夜に相当します。死亡の翌日に行なわれますが、死亡の夜、行なわれることもあります。葬儀が延びたときには、葬儀の前日に行なわれることもあります。遺族は喪服に着替え、祭壇、祭具、形式にはあまりこだわらず、質素に行なわれます。

式次第

手順、流れは納棺式とほぼ同じです。ただし、1.の場合、牧師、遺族、親族、友人、知人等は柩の前に並びます。5.の納棺は当然ありません。また、7.の納棺の辞の代わりに、牧師の説教か感話(故人の偲び話)となります。そして最後に、遺族代表の挨拶が行なわれます。
式後に、牧師や参列者を軽食や茶菓でもてなして故人を偲びます。神式の通夜ぶるまいに相当します。

出棺式 教会葬 火葬前式 埋葬式(プロテスタント)

出棺式

葬儀当日、葬儀前に行なわれます。葬儀は教会で行なわれることが多いので、自宅から出棺されます。

式次第

牧師、遺族、親族、その他の参列者が柩の前に並び、牧師が開式の辞を述べますと、一同は讃美歌を合唱し、牧師の聖書朗読と祈祷のあと、再び一同が讃美歌を合唱します。牧師が祈祷を捧げたのち、閉式の辞を述べます。
式後、最後の別れをしたあと、柩は教会に運ばれます。

教会葬

身内以外は席次なし

教派によって若干の違いがありますが、葬儀と告別式を分けないことが多く、身内は葬儀の準備や進行はしません。すべて教会関係者がやってくれます。
柩が教会に到着すると、あらかじめ教会関係者によって礼拝堂の祭壇に安置され、柩の前に白い花の十字架、遺影、生花が飾られるケースと、教会葬の式次第の冒頭で、入場するケースがあります。
喪主、遺族、親族は最前列に順に座り、それ以外は席次にこだわらずに座ります。

式次第

1.参列者入堂、着席

2.オルガン演奏の中、牧師の先導で喪主、遺族が入堂、着席。
(この際、柩も入場することもあります。)

3.開式の辞
(牧師による)

4.牧師の聖書朗読

5.一同讃美歌合唱
(一同起立)

6.牧師の祈祷
(一同黙祷)

7.故人の略歴朗読
(牧師もしくは故人の友人)

8.牧師の説教

9.一同讃美歌合唱
(一同起立)

10.弔辞、弔電披露

11.一同讃美歌合唱
(一同起立)

12.牧師の祈祷

13.オルガン演奏
(一同黙祷)

14.遺族代表挨拶

15.献花
(牧師、喪主、遺族、親族、一般会葬者の順)

16.オルガン演奏、閉式の辞
(牧師による)

献花の作法

仏式の焼香、神式の玉串奉奠に相当するのが献花です。日本独特の習慣です。花はカーネーションか菊の白い花で、係員に手渡される場合と、式場に用意されて置かれている場合があります。故人が好んだ花(白)を用意してもかまいません。
花を持って柩の前に進み出て一礼します。右手側に花のほうがくるように持ちます。献花台には根元のほうを霊前に向けて静かに置きます。信者ならば十字を切って両手を組み合わせから黙祷し、礼拝します。信者でなければ、黙祷、礼拝するだけでかまいません。そのあと、三、四歩後退して礼拝し、牧師、遺族に一礼をして席に戻ります。

教会葬における献花の仕方

教会葬における献花の仕方

火葬前式

キリスト教では土葬するのが慣習ですが、最近は火葬が非常に多くなっています。

式次第

柩をかまどの前に安置し、小机に十字架、生花を飾り、柩を囲んで讃美歌を合唱、牧師の祈祷で式は終わり、柩は火葬されます。
骨揚げの作法は仏式に準じます。
遺骨は自宅に持ち帰って、埋葬の日まで安置します。自宅での供え方には、特に決まりはありません。花や故人が好きだった食べ物などを供えればいいでしょう。

埋葬式

土葬ではなく遺骨を埋葬する場合には、七日目もしくは、一ヶ月後の昇天記念日に埋葬式を行なうことがあります。いつ埋葬式をおこなうかは、牧師に相談して指示に従います。

式次第

墓穴の前に遺体(遺骨)を安置し、牧師の開式の辞に続いて、一同讃美歌を合唱し、牧師の聖書朗読、祈祷のあと、参列者の讃美歌に送られて埋葬されます。埋葬が終わりますと讃美歌の合唱、牧師の祈祷があり、閉式の辞でしめくくられます。

葬のマナーと作法

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