葬のマナーと作法 無宗教式

無宗教式

最近は日本人の宗教観や生命観が変わり、無宗教の人々が多くなってきました。故人が主義主張として無宗教でしたら、故人の意思を尊重して、葬儀も無宗教式にしたいという遺族もあつでしょう。遺族自身が無宗教式にしたいというケースもあります。
また、葬儀が個人的にではなく、故人が生前所属していた組織や団体で行なわれます。いわゆる団体葬では、無宗教葬にすることが多いようです。著名人、有力者の場合も、故人の功績を偲んで無宗教葬が開かれることがあります。形式は自由です。

必要な準備

まず死亡通知状、葬儀、告別式の案内状には、必ず無宗教葬であることを明記することです。弔問客が対応にとまどわないようにするための配慮です。香典、供物の表書きは「御霊前」です。
形式が自由なため、式次第、祈りの捧げ方等、喪主、遺族、親族が世話役代表、司会者をまじえて相談します。よく趣旨を説明して葬儀社にアドバイスを受けます。一任してもかまいません。
無宗教葬では、読経、祭詞、祈祷などがないので、式次第のメリハリがつけにくい。盛り上がりをつくる演出が必要となります。
式次第の中で、弔辞、スピーチ、弔電披露などが重要なポイントとなりますので、あらかじめ依頼する際、内容も相談するといいでしょう。
司会者の役割も大きいので、人選も慎重にします。
祈りの捧げ方も、献花、拝礼、合掌など、無宗教的配慮が必要です。弔問客それぞれご自由に、というのも弔問客に負担がかかりますので、統一したほうがいいでしょう。一般的には献花が多いようです。

祭壇と音楽

祭壇は葬儀社がしつらえてくれますが、正面に設置して、遺骨(遺体)を安置します。遺影、故人を偲ぶ遺品、遺墨を飾ってもいいでしょう。祭壇の左右に生花など配し、祭壇の前に献花台など置くのが一般的です。
式場に故人が生前好んだ音楽を流すのもいいでしょいう。荘厳でしめやかな雰囲気を出すために、有名な葬送行進曲がいろいろあります。
例えば、ワーグナーの楽劇『神々のたそがれ』 の中のジークフルートの葬送行進曲などは有名です。また、宗教曲として、ヴェルディ、ブラームス、モーツァルト、フォーレなどの『レクィエム』(安息ミサ曲)、ヘンデルのオラトリオ『サウル』。メンデルスゾーンの『無言歌』第二十九番なども葬送用に適しています。
よく用いられるのが、ベートーベェンの『交響曲第三番』(英雄)の第二楽章、『ピアノ・ソナタ』作品二十六、ショパンの『ピアノ・ソナタ』変ロ短調作品三十五(葬送)などがあります。
作曲家や歌手などの葬儀では、故人の作品や曲が流されます。故人が愛した詩や小説の一節が朗読されることもあります。自作の詩や言葉があれば、朗読する演出もいいでしょう。

式次第

故人を最もよく偲ばせる表現を盛り込んだ形式にします。

式次第の骨組みは

1.開式の辞

2.故人の略歴

3.業績の紹介

4.一同黙祷

5.弔辞、スピーチ

6.弔電の披露

7.遺族代表の挨拶

8.献花

9.閉式の辞

これに故人にふさわしい演出を加えます。

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