葬のマナーと作法 焼香の仕方

焼香の仕方

焼香の順番

焼香の順番は、葬儀の場合は席次順に、喪主、遺族、親族、血縁の濃い順で、さらに世話役代表、親しい友人、知人、会社関係者が続きます。場合によっては、会社関係者が友人、知人の先になることもあります。地方によっては、特有のしきたりがある場合もあります。
告別式の一般会葬者の場合は、特別にに指示がない場合は、先着順が普通で、年長者より先に焼香してもかまいません。次の人に軽く会釈するのがマナーです。焼香には流れがありますので、変に譲り合ってもたもたぜすに間をあけずに手際よく焼香します。

線香のあげ方

焼香が線香でも焼香の作法は同じで、抹香と線香の違いだけです。
通夜の項目でも説明してありますが、遺影を見つめて合掌したあと、右手で線香をとり、ろうそくの火を線香に移してから、線香の炎を左手で消し、線香を香炉に立てます。炎を口で吹き消すのは無作法です。
線香は、普通は一本ですが、仏法僧の三宝のために三本を献ずることもあります。三本立てるときも、まとめて立てるの作法に反します。一本一本、心をこめて献じます。一本でも三本でも、故人の冥福を祈って心をこめればいいでしょう。

線香のあげ方

線香のあげ方

数珠の由来と持ち方

数珠は「念珠」とも「おもいのたま」とも呼ばれ、現在では、中国、チベット、蒙古、日本などで仏教の法具として使われています。本来は、密教系で仏名や真言(マントラ)、陀羅尼などを唱えるときに、珠を一つ一つに繰りながら回数を数えるために用いられ、数珠の名がついています。数珠は今でこそ仏教独自のものですが、もともとは古代インドのバラマン教で使われていたものが、のちに仏教に取り入れられたものです。
珠の数も百八個が一般的ですが、経典によって、千八十個、百八個、五十四個、二十七個のほかさまざまな数のものがあります。日本では、三十六個、十八個のものがあります。
百八の場合、人間の百八煩悩を表わすという説のほか、百八三味(三味の境地の種類)、百八尊(金剛曼荼羅の中のすべて)を表わすという説もあります。
材質は、木の実、材木、金属、宝石など使われていますが、中でも菩提樹で作られたものが最も功徳があるとされています。
数珠は仏教の法具ですので、喪家も会葬者も仏教徒の場合には、数珠を持参します。
数珠の形や造りは、宗派によって違います。市販の略式の数珠は、珠の数も少ないが、宗派共有のものとして使われるようになりました。
以前は、男女の区別がありませんでしたが、現在では、男性用は珠が大きく、女性は珠が小さくて朱や紫の房が使われています。
長い数珠(二連数珠)と短い数珠(一連数珠)があります。拝礼の際には、数珠は左手首または左手の四指にかけます。長い数珠は二重にしてかけます。
合掌の際には、長い数珠は、両手の中指にかけて、手のひらと手のひらの間ですり合わせます。短い数珠は、合わせた両手にかけて、親指で押さえるようにします。

数珠の持ち方

数珠の持ち方

神式での作法

神式では、祭式にのぞむ前に必ず「手水の儀」で身を浄めるのがしきたりです。手水をつかったあと、自分のハンカチで拭う人がいますが、桶の横においてある拭い紙を用いるのが正式です。
玉串奉奠の作法は、二礼二拍一礼が原則で、拍手は音を立てない「しのび手」とします。
数珠は自分が仏教徒であってもタブーです。また、冥福、成仏、供養などの仏教用語も禁句です。

キリスト教徒での作法

カトリック信者は、黒ベールをかぶり、ロザリオを持参します。信者でなければ必要ありません。数珠も持参しません。
お悔みの言葉はいりません。挨拶をするなら手短にします。
供物は飾らず、供花は生花のみで、生花を贈る場合には黒いリボンをかけます。プロテスタントでは、贈り主の名前は出さないので、カードか名刺を封筒に入れて届けます。カトリックでは、名前を入れます。
讃美歌の合唱、斉唱の際、プリントを用意されますが、無理に唱和しなくても、聞いているだけでもかまいません。
献花や撒水については、その都度、指示がありますので、指示に従います。信者は祈る前に十字を切り、両手を組みます。信者でなければ、黙礼、黙祷します。

出棺見送りのマナー

火葬場へ行かない場合でも、会葬者は、やむを得ない事情がない限り、出棺を見送るのが一応の礼儀です。
出棺の見送りには、特にしきたりはありませんが、待機中は談笑をひかえ、出棺に際しては、合掌か黙祷で送り、車が視界から消えるまで見送ります。
雨や雪の日に傘をさすのはいいですが、コートやショールは、冬でもとって見送ります。

火葬場へ行く場合

遺族に、火葬場へ行ってくれるように乞われましたら、快く同行すべきです。それだけ親しい関係で、故人がきっと喜ぶと、遺族が考えているわけですので故人への供養にもなります。
火葬場への車両に乗るのは、なるべく後方者にするように心がけます。世話役の指示に従います。
火葬が終わるのを待つ間、できるだけ遺族や参列者と共に行動して、しんみりと故人の思い出を語たり合ったり、遺族を力づけたりすることに意をつかうようにします。ふらふら歩き回ったり、遺族をほったらかしにして参列者同士で喫茶室で談笑したりすることは避けます。話題も、故人のことに限り、他の話をしないように心がけます。

精進落しのマナー

精進落しは、会葬者への遺族と感謝と慰労のために開かれますので、招かれたら遠慮せずに遺族の心づかいを受けます。
通夜ぶるまいの作法と同様に、故人の思い出話をしんみりと交わし合い、静かに耳を傾けるように心がけます。
無関係な話をしたり、高笑いをしたりしない。通夜ぶるまいの席でもそうですが、出席者の中には、「故人は賑やかなことが好きだったから、陽気にやりましょう」と言い出す人が出てきますが、決して同調しないようにします。酒が出ますので気をつけましょう。
遺族が酌をしてきましたら「お力落しでしょうが、頑張ってください」などと、励ましの声をかけてあげます。
長居は禁物で、早めに辞去します。喪主か遺族がお開きの声をかけても、ぐずぐずしている人がいますが、すばやく切り上げるようにします。

会葬帰りの心得

出棺を見送ったあと、一般会葬者は寄り道をしないで帰宅するのが原則です。玄関先で「清めの塩」をふりかけ、「清めの水」で手を洗って身を清めます。会葬礼状に「清めの塩」を添えてあることもあります。
やむを得ない事情で、仕事先、あるいは他家へ寄らなければならないときは、あらかじめ最寄りの駅のコインロッカーに通常の服を用意しておくのいいでしょう。 葬儀の匂いを持ち込まないように配慮するのがエチケットです。

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